デザイナーズ住宅というのは、誰もが建てる同じような住宅ではなく、個性溢れたものが多いだけに誰しもが憧れるものです。確かにデザインがよく性能性も抜群の家は、人気も高いのです。しかし、こんな良いことばかりだと思えるような家でも、デザインばかりに気を取られていると、落とし穴にはまることもあるのです。通常の家とは違い、自由な設計のデザイナーズ住宅では気を付けなければならないチェックポイントがあります。

気を付けなければならない点

まず問題になるのは、前章で指摘しましたように耐震性能です。自由設計の家ではデザインを先行させて、ややもすると耐震性能を軽く見てしまう建築会社もあります。勿論、すべてのデザイナーズ住宅がそうだというわけではありません。デザインも良く、耐震性能にも優れた住宅を作る建築会社はたくさんあります。住宅を作る際には敷地面積も大きく関係してきますが、その面積に関わらず、デザイン、耐震性能ともに優れた住宅を作るようにするべきでしょう。地震国である我が国において、絶対に名古屋で大地震が起こらないという保証はありません。ですから名古屋に限らず日本全国どこでも耐震性能は最重要点だと肝に銘じてください。
省エネへの配慮も大切なことです。これも同じことで、デザイン性を重視するあまりに外壁や通気性などを軽視することがないように気を付けましょう。
また、デザイナーズ住宅は個性的な形になることも多く、その分、掃除などのメンテナンスがしづらくなってしまうことがあります。このような場合は、住宅の形をあまり複雑にせずに、メンテナンスのしやすさにも心を配れば問題はありません。また、軒先がないような家の場合は、外壁や窓部分に雨が直接当たらないような工夫をすることで、外壁や窓部分が傷むようなことはなくなります。ともあれデザイナーズ住宅では個性的で様々な工夫をすることができますので、その点でも優れた家になることも多いのです。

自由設計だからこそできる利点

デザイナーズ住宅を建てる上で注意しなければならない点はいくつかあります。単にデザインだけを重視して建てるとさまざまな問題に直面することになりますが、そうではなくて性能の問題なども含めて総合的な設計をすることで、それらの問題は回避できます。
デザイナーズ住宅は現在の立地条件などを考慮しながら、今できる最善の家を建てる建築方法です。自由設計というのは文字通り自由に何でもできるということですから、最初から考えられるリスクを十分に考慮した上で建てるのならば、デザイン的にも優れ、なおかつ性能の上でも問題のない優れた家を建てることができるでしょう。